リフォームの相場を知るために業者に相談してみた【見積もり体験談 ①】
建物の傷み具合を理解した上で購入した中古住宅。
しばらく住んでみて傷みの進行度合いや改修する部分の優先順位も分かってきました。
早急にリフォームすべき場所は『外装全般』。
素人の手で施工するには難易度が高く、仕上がり具合によっては建物自体の寿命を縮ませかねない重大な作業。
そこで、屋根や外壁といった外装リフォームを業者に任せた場合の費用について把握すべく見積もりを取ることに。
今回は、リフォーム工事の内容やその費用を調べるため、実際にリフォーム業者に相談して分かったことについてお話します。
リフォーム業者を知った経緯
きっかけは「特殊部品の発注」
物件購入前の内見時、最初に驚いたことは以前の家主が飼っていたペットによる爪跡や咬み跡が至る所に刻まれていたことです。
中でも特に酷いのがユニットバスの折れ戸に接するゴムパッキン。
これは水の飛散や外気を防ぐためのものですが、ボロボロの状態であるためパッキンの役割を果たしていませんでした。
特殊な形状のため、ホームセンターなどで購入できるものではなく、とりあえずメーカーに相談してみることにしました。
電話による相談でしたが、ユニットバス本体の型番やゴムパッキンの形状を細かく伝えたところ、該当する部品の在庫があることが分かりました。
しかも特殊部品であるが故、高額であり送料も結構なお値段。
ひとまずゴムパッキンの型番などの情報を控え、送料を抑えるべく近場で取り寄せができないかホームセンターやデパートを回ってみましたが、どこも不発に終わりました。
その後、駅近くの比較的人通りの多い場所にリフォームのショールームがあることを思い出し、そこでも同じように相談。
すると、メーカー直送より少し送料が抑えられたため(それでも高いが妥協して)、対応した営業担当者にお願いして取り寄せてもらいました。
改装工事の相談が決め手
ゴムパッキンの一件もあり、その後、改装工事についても相談することにしました。
その工事とは、柱と柱の間にある『筋交い』を撤去すること。
入居当初から使用していない部屋があり、その部屋を活用すべく2部屋を1部屋にしようと自身の手で壁を取り払ってみましたが、そこには筋交いがあり、それをどうするか悩んでいました。
以前お世話になった営業担当者の名刺から連絡を取り、筋交いの撤去が可能か、そしてその工事費用の見積もりのため、我が家に来てもらうことになりました。
2部屋の現状を調査・記録した後、自社の建築士に相談するためにいったん持ち帰ることに。
数日後、目的の筋交いを撤去しても別の場所を補強することで対応が可能との報告を受け、撤去作業および別の場所に筋交いを追加する工事内容で10万円ほどになると記載された見積書をいただきました。
結局、その工事は今も保留のままですが、その時の営業担当者の丁寧な対応が決め手となり、今回相談する最初のリフォーム業者となりました。
相談する前の業者に対する印象
今回リフォームの相談を行ったのは、県内でも有名な大手不動産会社のリフォーム部門。
自社のショールームを有し、フリーダイヤルの窓口や頻繁に投函される折り込みチラシといった「広告宣伝費」にお金をかけている分、工事費用が比較的高いのではないかと考えていました。
また、リフォームを直接行うのではなく、現場担当業者の仲介を行う立ち位置であるため「中間マージン」の上乗せも考えられます。
現場担当業者の仲介を行うということは、施工後に問題があった場合の "窓口" にもなります。
また『大手』であるが故、1つの不名誉な評判が死活問題になるため、安易なコストカットのために手を抜いた仕事はしない(させない)はずです。
リフォームを相談する前の私は、大手企業に対して「工事費用は高いが、絶対的な信頼がある」という先入観を持っていました。
見積もりの相談を行う
電話による面会予約
前回の改装工事の件から日が経っており、同じ営業担当者に当たるか怪しいところでしたが、フリーダイヤルを通じてリフォーム会社と最初のコンタクトを取ることになりました。
電話に出たのは若い男性社員。
「リフォームについての相談がしたい」と伝えたところ、詳細な内容も聞かずに「いつ頃ご自宅へ伺えば良いか」と聞き返されました。
私は誤解があったと思い、「外装リフォームの詳細やこちらの予算でどこまでできるかなど会って直接聞いてみたい」と伝え直しました。
それから、日時の調整を行い、ショールームにて担当者が対応してくれるという約束を取り付けました。
ちなみに、以前お世話になった営業担当者は別の支店に移動になったそうです。
ショールームでの相談
1週間後、駅近くのショールームへ。
対応してくれたのは、副店長と名乗る50歳前後の男性。
入口付近の受付カウンターの横、受付の女性社員がデスクワークを行っている隣に椅子が用意され、そこで担当者と対面する状態で会話することになりました。
前回の筋交いの件では、来客用の個室に案内され周囲を気にすることなく話ができたのですが、今回は違いました。
また、担当者の第一声は「ご自宅へ伺う日時の予約ですか」でした。
先日の若い社員から話が伝わっていないのか、事の経緯から説明し直し本題へ。
私としては、最初に外装の傷み具合について伝え、それから情報収集のため使用する建材や施工内容について、最後に大まかな費用について聞いていく流れを考えていました。
担当者は、始めこそは話の受け答えを丁寧に行っていましたが、私が事細かく質問するためか、途中で「予算はいくらぐらいですか」と聞き返してきました。
実際にリフォームを行った近所の方々の話を参考に、安い金額から交渉を始めるため「200万円ほど…」と伝えたところ、様子が一変。
「その金額だと内容の半分もできません。倍の金額でも難しいですよ」と言われました。その口調も幾分投げやりな感じがしました。
その後、途中だった質問を再開しましたが、その回答に専門用語が多用され素人には分かりにくいものに変わっていきました。
極めつけは、腕時計をチラチラと見出したこと。
その様子に私は気分が悪くなり、質問することを止めてしまいました。
それから、私が「早く退席したい」と考えていることを察したのか、話題を変え、引っ越してきて間もない私に市内の様子や季節ごとのイベントといった "雑談" で場を繋げようとしていました。
その時は立場が逆転しており、私の方が "上の空" になっていました。
最後に貰える限りのパンフレットを手に入れ、ショールームを後にしました。
相談した結果
このリフォーム会社に関しては、話を聞いただけで現地調査は行いませんでした。
実際に見積書を作成したとしても、事前に想定した予算額をかなりオーバーすることが予想できたからです。
近所の方々の話では、リフォームは『工務店』に依頼しており、その工事費用は先の "200万円" を大きく上回ることはなさそうでした。
リフォーム後の仕上がりが同程度であれば、発生する費用は押さえたいもの。
そのため、今回の会社は実際にリフォームを依頼する会社の候補から外しました。
工事費用以前に、人を値踏みする社員の言動から2度と関わりたくないと思ったことも要因です。