2024年 5月22日(水)
作成日:2020-11-30

購入した中古物件の鍵を手に入れた日 ~大金と過ごす決済日~

住宅購入のイメージ画像

2019年4月4日。私の人生にとって忘れられない一日。

書面でしか目にしたことのない大金をリュックに詰め込み、ガチガチに緊張しながら人混みの中を歩く。
これから我が家となる中古物件を購入するという、そう何度も経験することのない大イベントに臨みました。

今回は、不動産業者との交渉のメインである決済の様子や購入した中古物件の鍵を受け取るまでの流れについてお話します。

大金を抱えての待ち合わせ

人混みのイメージ画像

前日から緊張のため熟睡できず、それでいて目が冴えている妙な気分で目覚めたことを覚えています。

通常通りに身支度を終え、午前中までに済ませる用事があるため早めにアパートを後にしました。

通勤時間と重なったため、人混みの中を歩き満員電車に乗車。

いつもであれば気にすることのない日常ですが、この日ばかりはいつも以上に早歩きになり、リュックを背負っているときには背中へ、抱えているときは両腕に意識を集中させ、近づいてくる人には常に警戒心を示していました。

この時は現金一括払いで一軒家を購入するという人生初の経験が進行中であり、人混みの中、札束を持ち歩く非日常的な状況に置かれていたためにこのような行動になっていました。

電車は都心から郊外へと進み、それと同時に人混みもまばらになっていき、私の緊張も少しずつ和らいでいきました。

程なくして待ち合わせの駅に到着。

住む環境の下見や内見などで数回利用している駅であったため、慌てることなく駅北口の広場にて指定された時間まで待っていました。

市役所にて:転入届の申請

待ち合わせの時間より早く、お世話になる不動産屋さんの車が到着。

内見から購入を決めるまでに何度かお会いしているため、先ほどまでの緊張や警戒心はなく、むしろ気心知れた方の車で移動できるという安心感が湧いてきました。

挨拶を済ませ車に乗り込むと、不動産屋さんは私が大金を持ち歩いて緊張していることを気遣い「今日一日、ボディーガードなりますよ」と冗談を言いつつ、本日の決済までの流れの説明を行い、最初の目的である転入届の申請のため市役所へと向かいました。

転入届の申請

転入届のイメージ画像

市役所に到着し受付に並びましたが、都内とは違い過度な込み具合ではなく、割とスムーズに進んでいきました。

前もって取得していた転出届の提出と受付で渡された書類に必要事項を記入・捺印して再度受付へ。

申請が終わるのを待っていたところ、別の担当者から「住まわれている住所に住居表示版がないため取り付けて欲しい」とのこと。
了承すると、"町名板" と "住居番号板" 2枚の金属板を渡されました。

受付に書類を提出してから待つこと20分。申請完了の報告と市民として必要な情報が記された資料を渡され、登記の申請に必要な住民票を取得し市役所での手続きを終えました。

申請時の裏話

ここまで読み進めて「まだ物件を購入していないのに新住所へ転入?」と気付いた方もいるのではないでしょうか。

実は、転入届申請の際、新住所(購入物件)にすでに住んでいるという前提で進めるという段取りを前日に不動産屋さんと決めていました。

通常の物件取得の流れだと 決済 → 転入届申請 → 登記 となります。しかし、この流れだと今回関わる方々のスケジュール調整が難しく私が再度出向く必要がありました。

これが 転入届申請 → 決済/登記 となることにより、手続きを一日で終えることができました。

これから住む市内の案内

市役所での申請を午前中で終え、午後2時からの決済および登記の手続きまで時間があるため昼食を取ろうということになりました。

「一日一食のみで夜しか食べないから(私は)軽く甘いものでも」と伝えたところ、食事処から喫茶店へ行き先が変更になり市内をさまよう結果に。。(余計なことを言ってしまったと後悔しました。)

結局昼食は取らず、市内の名所や生活する上で必要になる施設を案内してもらいました。

その時に通った裏道など案内時には気にも留めなかったことですが、新生活が始まった当初は "あの時に通った近道" を記憶の片隅から掘り起こし役立てていました。

車内では、不動産屋さんが以前都内の大手デベロッパーに勤めていたことや地元で不動産業を営むようになった経緯、不動産にまつわる裏話など異業種の私にとっては新鮮な話を聞くことができ、とても有意義な時間でした。

案内の最後に購入する中古物件に立ち寄り、以前訪れた際に残っていた屋内外のゴミが売主側の仲介業者によって片付けられているか確認してから事務所へ向かいました。

事務所にて:顔合わせ

案内された不動産屋さんの事務所は国道沿いにあるこじんまりとした建物。
以前総菜屋だった物件を自らリフォームしたそうで、木材が随所に使われた暖かみのある内装が印象的な建物でした。

司法書士の紹介

事務所室内のイメージ画像

午後2時になり、いざ開始と思いきや売主側の仲介業者が遅れているとのこと。
先に司法書士さんの紹介から始まりました。

年齢は70代。いまだに現役。年齢の割に見た目や会話の内容など、とても若い印象を受けました。

初対面である私を気遣ってか、旅行好きで私の出身地である沖縄を訪れた話をしたり、健康オタクであるためいろいろな健康法を実践していることを話してくれました。

私も会話を繋げるため話題を振りますが、やはり初対面。
会話が途切れがちになってしまうも、いまだに仲介業者は現れず。

20分ほど経ちようやく到着しました。

仲介業者の紹介

繁忙期のため出発するのが遅れたようで、遠方から車を飛ばしても間に合わなかったとのこと。

それを聞いて不動産屋さんが少し "イラッ" とした様子でしたが、何事もなかったようにお互いの紹介から始まりました。

仲介業者は売主から依頼された不動産屋さん。不動産業の傍ら地元で古民家カフェを経営しているそうで、「よかったら来てください」と誘いを受けました。

数分ほど雑談が進み、場が和んだところで本題の決済の手続きが始まりました。

事務所にて:決済および登記

決済の手続き

決済手続きのイメージ画像

手続きは四角いテーブルの各辺に各々が座り進行。

私の右側に進行役の不動産屋さん、左側に司法書士さん、仲介業者さんとは対面する形で進んでいきました。

用意された契約書や各種証明書等の概要説明に始まり、1ページずつ読み上げながらの意思確認または質疑応答が行われ、確認した書類へのサインおよび捺印と続きました。

順調かと思われた矢先、予想もしなかったトラブルが発生!

予期せぬトラブルのため一時中断

捺印のため私がリュックから実印を取り出していたとき、「しまった」と仲介業者さんが声を上げました。

何事かと様子を伺っていると、どうやら印鑑(社印?)が見当たらないらしい。
不動産屋さんに促され車内を確認するも見つからない。

「後日に持ち越しかな」と私は先のことを考えました。不思議と焦りや怒りはなく、大きな買い物をするのだから焦らずじっくり行おうという気持ちの方が強かったことを覚えています。

しかし、本日で決済を終える予定だった不動産屋さんは司法書士さんの本日の予定を確認し、今度は明らかにイラ立った強い口調で取りに戻るよう促しました。

この時点で午後3時。往復90分ほどかかるため手続き再開は4時半ごろ。

不動産屋さんと司法書士さんは席を外し各自の業務を行っているようでしたが、私は大金を所持しているためリュックを置いて外に出るわけにはいかず、また大金を背負って土地勘のない地域を散策する気にもなれなかったため、事務所に留まり時間が過ぎるのを待ちました。

決済/登記の手続き:再開

午後4時半ごろ、仲介業者さんが無事戻り手続きを再開。

残りの読み合わせを行いつつ、サイン・捺印して決済の手続きが終了しました。

その後、司法書士さんへ新住所の住民票と前もって取得していた印鑑証明書を渡し、後日、登記済権利証を司法書士さんの事務所へ受け取りに伺う約束を交わし登記の手続きも終了しました。

支払いのイメージ画像

いよいよ現金を手渡す場面。

私はリュックから大金が入った紙袋を取り出し、帯封の札束と残り数10万円を直接仲介業者さんへ手渡しました。

その他の費用分は不動産屋さんへ手渡し、登記料や仲介手数料などに分けてもらい、お釣りを返してもらいました。

今回支払った金額の内訳は以下の通りです。

・物件価格: 6,200,000円 (手付金30万円 含まず)

・その他 : 約480,000円 (登記料/仲介手数料/税金)

この時の仲介業者さんのある行動が印象的で、今でもはっきりと覚えています。
それは、手渡された現金を間を置かずに一枚ずつ数え、額面通りあるかチェックしていたことです。

その場でチェックを行うという当たり前の行為ですが、物件初購入の私にとってはプロ意識を感じる瞬間でした。

金額に相違がないことを互いに了承。仲介業者さんから物件の鍵を受け取って本日の手続きがすべて終了。。 と思いきや、スペアキーを忘れたという始末。

これには不動産屋さんも露骨な表情で呆れていましたが、後日郵送するということで決着がつきました。

これにて長かった手続きが完了し、緊張から解放されたと同時に念願の一軒家を手に入れたという実感が湧いてきました。

中古物件の鍵を入手。購入した我が家へ

玄関ドアのイメージ画像

不動産屋さんが駅まで送るということで車に乗り込みましたが、駅へは向かわず購入した中古物件へ向かうようにお願いしました。

新居の前で降ろしてもらい、不動産屋さんとはここでお別れをしました。

内見以来じっくり見ることがなかったため、鍵を受け取った後は購入後の余韻に浸ろうと前日から決めていました。

あと、仲介業者さんが渡した鍵が本物か確認するため。(半分本気)

差し込んだ鍵を回すと "カチャ" と音が鳴り、木製の玄関ドアを開く。当たり前の行為ですがそれがすごく嬉しい。

室内に入ると、古い木造住宅の匂いと以前の家主が飼っていたペットの動物臭。それらを感じながら庭に面した大きなサッシ戸を開き、新鮮な空気と明かりを取り込む。

薄暗い室内の細部が見渡せるようになり、壁や天井にはシミや傷が多々見られるがこれからどのように手をかけていくか楽しみで仕方ない。

一階を見回ったあと二階へ。壁に数か所、何かをぶつけたような大小の穴があり一階以上に荒れているがこれも楽しみで仕方ない。

一通り見回った後、携帯電話のワンセグが見られるかのチェックを行いました。
これは、引っ越しをしてすぐにはケーブルテレビの契約は行わないため、代替のTVアンテナが使用できるかのチェックでした。

日も西に傾き暗くなり始めたので、最寄りの駅を目指し帰路へ。

内見時もそうでしたが、これまでは不動産屋さんの車で移動していたため、徒歩で駅に向かうのは初めてでした。

不動産屋さんに駅までの道順と「約20分ぐらいかかる」と聞いていましたが、実際歩いてみるとアップダウンの激しい丘を2つ越えなければならず、毎日徒歩で駅を利用するとなると大変な印象を受けました。

初めて利用する駅や路線であったため乗り換えには緊張しましたが、目的を達成した充実感が勝り、苦になりませんでした。

乗車中は引っ越しなどこれからの予定を考えつつ、新生活への期待で高揚しっぱなしでした。

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