【購入前日談】気に入った物件に先客が。。

今回購入した物件も内見からすんなりと事が進んだわけではなく、先客がいたため一度は諦めました。
その前にも気に入っていた物件があったのですが、他者に先を越され購入できず悔しい思いもしました。
今回は、気に入った物件をめぐり他者と競り合った経験についてお話します。
最初に内見した物件
賃貸アパートを探すことは何度か経験しているため、内見から賃貸契約までの流れは想像できます。
しかし "一軒家を購入" となると初めてのためイメージが湧きませんでした。
そのため、物件を見つけ出すための情報収集に思いのほか時間をかけてしまい、いざ内見となるまでに時間がかかってしまいました。
この内見第一号となる物件については時間をかけた分、思い入れが強く、内見する前から購入した後のことを考える始末でした。
物件について
当時利用した某市町村の空き家バンクのサイトでは、物件の良し悪しが詳細に記載されていたため、内見時に驚くことはほぼありませんでした。
建物全体の表面上の傷みは多く見られましたが、基礎や柱などはしっかりしており、特に水回り(キッチン・風呂・トイレ) がリフォームされている点が気に入りました。
2階建てですが、建坪が小さくファミリー層向けではない、単身者が暮らすには良い物件という印象でした。
この時は「単身者が中古物件を購入することは少ないだろう」という甘い考えを持っていました。
内見後の経緯

この空き家バンクのサイトでは物件の交渉状況が把握できるようになっており、画面上に進行状況が表示される仕組みになっていました。
数か月前からこのサイトをチェックしていたので、過去の流れから "交渉中" の表示があっても契約成立に至らないケースがあることは知っていました。
(後に担当者から聞いた話ですが、交渉期間中にローンの審査に落ちるなどの理由から契約に至らず再度物件を紹介するそうです。)
また、この物件の過去の履歴を見てみると2度値引きがおこなわれており、不人気の物件だと予想していました。
このような背景もあり、「手にしたも同然」という余裕がありました。
内見から1週間ほど経ったころ、担当者から「(私の内見後)2人を案内したがどちらとも購入を検討している様子なので早めに結論を出して欲しい」という内容のメールが届きました。
これに対し当時の私は、「購入を急がせるための駆け引きを挑まれているのだろう」と考えました。仮に交渉に入ったとしても前述の例からも契約成立に至らないだろうと軽く考えていました。
そのため、「別物件も考えているため、今回は見送る」旨の返信をし、様子を伺うことにしました。
更に甘い考えで、過去2回の値引きの周期から今月末(年末)に再度値引きの可能性がありそうだと踏んでおり、交渉が決裂するのを待っていました。
同時期に交渉に入った別物件は次々と契約される中、目的の物件は "交渉中" のまま2ヶ月が経過しました。
それでもサイト側の運用ミスで『交渉中』となっているものだと考えましたが、流石にしびれを切らし、担当者にメールで確認すると「契約に向けて調整が進んでいる状況で近日中に正式に契約される予定となっております」との回答。
しばらくしてサイトから物件情報が削除され、契約が成立したことを知ることになりました。
現在、当時の無知さと滑稽さを恥じつつ、それを思い出しながら自戒の念を込め文章を書き進めています。
気に入った物件が見つかったら、変な駆け引きはせず、素直に購入の意思を伝えないと先を越されてしまうという良い教訓になりました。
今回購入した物件
物件検索サイトでは、大手不動産会社の各支店が保有する物件を掲載していること多いですが、地元密着の小さな不動産会社が掲載していることもあります。
その中には、物件情報と価格を比較し "お得" とも言える掘り出し物に出会うことがあります。
2番手で迎えた内見
これまで空き家バンクを中心に探してきましたが、前回の購入を逃した件から1週間後、同じ地域を中心に物件検索サイトを利用していたところ、突然『掘り出し物』を見つけました。
大手の検索サイトであるため、競合する相手も多いだろうと即行動。
このサイトを通じて担当する不動産屋と連絡を取り合い、内見の約束を取り付けました。
内見後、前回の教訓を活かし日を置かずに気に入った旨を伝えると、「先客がおり、すでに申し込み済み」とのこと。
しかし、不動産屋さんは「どのような場合でも順位に変更はない」と前置き、先客が申し込みを取り消したら私にも購入のチャンスがあると話してくれました。
突然訪れた購入のチャンス

『掘り出し物』であるため「先客がいれば購入は無理だ」と諦め、気持ちを次の物件探しへと切り替えていました。
内見から2日後。不動産屋さんから連絡があり、「先客の方が息子さんを伴って再度内見しに来られた」とのこと。
この物件は造りが古く、出入口の高さの基準が176cmほどであり、その息子さんの身長が190cm近くあるため「出入りが不便」と感想を述べられていたそうです。
「(息子さんの一存により)本日案内した別物件に再度申し込みされた」と急ぎ連絡をくださいました。
その連絡から、すぐにでも申し込みの手続きを行いたいという衝動にかられました。
しかし、先に決めた購入条件を明確にするため「以前内見した際に気になった天井の雨染みについての回答を得てから判断したい」と返答しました。
翌日には売主および大工に確認を取り「大きなトラブルではなく大雨や強風による吹き込みなどがなければ問題ない」との回答を得た旨のメールをいただきました。
その回答に納得し、購入申し込みにサインすることを決意。
雨染みの件で回答を得てから2日後。
不動産屋さんの事務所を訪れ、買付申込書にサインを行い、手付金30万円を次回持ってくる約束を交わしました。
余談になりますが、この時の不動産屋さんの人柄を表す "ある出来事" は今でもはっきりと覚えています。
先客が申し込みを取り下げ、私に順番が回ってきたことを「営業的な駆け引きが行われた」と思われないよう、先客が訪問した際の書類を見せ「嘘ではないという証拠です」と笑っていました。
後日、再度事務所を訪れ手付金30万円を支払い、決済日を迎えるのでした。
最後に
空き家バンクの担当者や不動産屋さんを通じ、物件購入を考えている人は純粋に住みたいと思う『素人』だけではなく、転売や賃貸を目的とした目の肥えた『玄人』も存在していることを知りました。
購入する際はこのような『玄人』をも相手にしなければなりません。
『人生最大の買い物』であるため、慎重になることは当然のことです。
長い時間をかけて情報を集め、現地で物件を見た後も納得がいくまで精査することは重要です。
"時間をかけて慎重に行動する" "良いと思ったらすぐに行動する" という矛盾と焦りの中、判断を迫られます。
私の場合、購入する物件の条件を予め明確にしていたことと、対応した不動産屋さんの動きが早かったことが早期購入実現のポイントになりました。
中古物件選びは難しいです。