2021年 10月18日(月)
作成日:2021-06-18

コロナ禍の1年前に中古住宅を購入して思うこと

コロナ禍のイメージ画像

2020年4月7日。
最初の緊急事態宣言が発令されました。

その1年前の2019年4月。
東京を離れ、近県の自然豊かな田園風景を有する土地に中古住宅を購入し引っ越してきました。

『1年』という時間的猶予があれば、知人や頼る人もいない移住先であっても土地勘がつき、日常生活での不安も解消されます。

コロナ禍で混乱している現状を考えると、タイミング的に「運が良かった」と心底思います。

今回は、コロナ禍の1年前に移住を実現した今、改めて思うことについてお話します。

人混みから解放された日常生活

密になる環境がない

人混みのイメージ画像

"東京を離れて良かった" と思うことの一つは、人混みの中を移動する苦痛から解放されたことです。

通勤時の身動きできない満員電車や肩がぶつかることもある歩道など、東京で17年ほど暮らしましたが、異常なほどの人の多さに慣れることはありませんでした。

コロナ禍である今、リモートワークの影響により人通りが少なくなったとは聞きますが、ニュース映像を見る限り、以前より少し減った程度であり未だに人通りは多いように感じます。

私は運良くコロナ禍を迎える前に "人混みが当たり前である環境" を離れ、今では全く真逆の生活環境の中で暮らしています。

移動のほどんどを自家用車で過ごす方が多い環境であるため、道を歩いていてもすれ違う人に会うことが珍しいくらいです。

このような田舎であるため、日常生活において密になることはありません。
強いて言えば、近所のスーパーの特売日に多くの人を見るぐらいです。

このような環境ではありますが、新型コロナウィルスによる感染の被害に遭わないとは言い切れません。

しかし、人混みの多い都心部に比べると可能性は格段に低いです。

過度な混雑ではない交通機関

田舎の電車内のイメージ画像

地元の皆さんは、自家用車による移動が普通です。

「もみじ」や「四つ葉のクローバー」といった70歳以上の運転者が表示する高齢者マークの自家用車をよく見かけます。

このような生活環境であるため、電車やバスといった公共交通機関を利用する人は比較的少ないです。

ただし、通勤・通学の多い朝方や帰宅時間帯は混雑します。
それも東京のような身動き一つ取れないほどの混雑具合ではなく、立っていても余裕を持って移動ができる程度です。

車内は人が少ない上、常時窓を開け放つといった車内換気による感染対策が行われているため、感染源になる可能性は低いです。

1年という猶予期間

私が「本当に運が良い」と思えることは、コロナ禍に発展する1年前に移住を実現したことです。

『1年前』というのは、絶妙な期間です。
まるで啓示を受け、災厄を回避するための準備を行う期間であるようなタイミングの良さです。

1年もあれば、生まれ育った故郷ではなくとも日々の生活を送ることで土地勘がつき、新しい移住先での生活への不安も解消されます。

また、新天地にて仕事を得るにしても、就職活動または職場環境にも慣れることでしょう。

新型コロナウィルスが世界的な流行に発展することを示唆していたころが2019年末。

そのころに急いで移住先や物件を探していたら、優良な中古物件を吟味する余裕はなかったですし、焦るあまり今後の人生設計を大きく狂わせていたかもしれません。

運よく満足する中古住宅を購入したとしても、大金を投じた後の心もとない懐事情や生活環境に慣れるための時間的な余裕はなかったでしょう。

土地勘をつける重要性

地図のイメージ画像

生活圏内の情報が乏しい状況で日常生活を送ることはとても不安です。

突然のケガや病気により病院へ駆け込むことを余儀なくされたり、電気・ガス・水道といったライフラインの不具合により緊急性を要する復旧が求められる出来事に遭遇するかもしれません。

地図やインターネットといった媒体からの情報ではなく、実際に病院や公共施設といった重要な場所へ足を運び道のりを把握しておくこと、主要な幹線道路だけではなく住宅街などを縫った裏道を知っておくことは緊急を要する場合に役立ちます。

また、日ごろから買い物で利用する店舗は近所だけではなく、遠方にある店舗にも足を運ぶことで行動範囲が広がり、土地勘を養うことに繋がります。

体感して土地勘をつけることは頭の中の『地図』を拡大していくことになり、"緊急事態" といった咄嗟に行動するためにも必須な判断材料になります。

住宅購入後の蓄えの回復

貯金通帳のイメージ画像

コロナ禍である現時点でも普段通りの生活が送れるのは、"1年" という限られた期間内に『自己資金回復期間』を設けることができたことが大きいです。

もし、中古住宅購入直後に緊急事態宣言の発令を受けていたら、底を尽きかけた貯金と就職難により悩み苦しんでいたと思います。

馴染みのない土地での就職活動でしたが、これまでの経験やスキルが活かせる仕事に就けたことも『運』によるところが大きいです。

採用が決まり、新天地にて勤務を開始。
職場環境にも慣れ、今後の予定に向け計画を遂行していた矢先でしたが、コロナ禍による突然の「雇い止め」。

結果として約10ヶ月という短い勤務期間でしたが、底を尽きかけていた貯金も幾分か回復していました。

「雇い止め」という不本意な形で慣れた職場を後にしましたが、今後しばらくの生活費を蓄える時間があったことは非常に運が良かったと実感しています。

出費が少ない環境

家賃のイメージ画像

マイホームを持つということは、"毎月家賃を支払う" という義務から解放されるということです。

例えば、毎月家賃として6万円を支払っていた方がマイホームを持つことにより、その6万円を別の用途で使用したり貯金に回すことができます。
(ただし、マイホームを現金一括で購入または住宅ローンの返済を終えた方に限ります。)

コロナ禍である現状、就職もままならず貯金を切り崩して生活している方は毎月の家賃の支払いに頭を悩ませていることでしょう。

『衣・食・住』の『住』の問題を解消するだけで生活にゆとりが生まれます。

一軒家を現金一括で購入した私が今だからいえることですが、「日々の労働は毎月の家賃を支払うための行動」なのではないかと思うことがあります。

また、私の移住先は程よい『田舎』です。
田畑を至る所で目にしますが、買い物に困るような "過疎地" ではありません。

都市部に比べ商業施設の数も少なく目立った娯楽施設もありませんが、生活必需品は容易に手に入ります。

そのため、意識せずとも生活費の節約が実現できる環境であり、少ない蓄えでも日常生活を送ることが可能になっています。

地方への移住が注目されている

リモートワークのイメージ画像

リモートワークの浸透と共に、首都圏および地方の中古物件や別荘が注目されていると聞きます。

確かに、リモートワークにより自宅で仕事が完結するのであれば、通勤に伴う不要なストレスを受けることはありません。

地方出身者の私からしたら、大歓迎な時流です。

しかし、「都会の価値観がどこでも通用する」と無意識に行動に表れている人が地方へ移住することには反対です。

私が移住してきた地域は "田舎の住宅地" ということもあり、ご近所付き合いといった人間関係が都会以上に求められます。

日々の挨拶は勿論、顔を合わせば何気ない会話が始まり、定期的な共同作業は当たり前です。

このような日常のコミュニケーションが治安維持や生活環境の保全に繋がっています。

都会であれば、自宅の隣近所であっても会話はおろか挨拶すらしないことはよくあることです。
そのような感覚を移住先に持ち込むことは、ご近所トラブルの火種になりかねません。

私も "都会のルール" に慣れてしまったところがあり、移住後のご近所付き合いに不安を感じていましたが、入居当初からご近所の方々に受け入れられ、今では畑で育てた野菜をいただいたりすることもあります。

このような "優しい方々" を軽んじ、我が物顔で生活を送る移住者を私は許せません。

移住先には先住者が築き上げた『文化』があり、それらに慣れるまでは苦労することもあると思います。

"移住する" ということはそれらを含めてのことであり、「郷に入っては郷に従え」の言葉を体現することです。

最後に

現在、最初の緊急事態宣言から1年以上経ちました。

テレビやインターネットでは緊急事態宣言による行動の制限や自粛が呼びかけられていますが、私が移住した地域は平時ですら人の流れが過密ではないため、他者を警戒したり非難するといった過剰な心理が働くこともなく、近隣の人々と共に穏やかに暮らしています。

マスク着用といった日々の行動を除けば、コロナ禍以前の生活と変わらないため "巣ごもり" が苦になりません。

今回の移住は『未来の緊急事態』を想定しての行動ではなかったのですが、偶発的にコロナ禍を生き抜くための準備と避難に結びついていました。

もし、移住に踏み切らず、今も東京の安アパートで暮らしていたらと考えると背筋が寒くなります。

東京での暮らしに見切りをつけ、半ば強引でしたが、この移住は結果として『自分の身を守る』ことに繋がりました。

今の穏やかな生活が送れるのは『運』以外の何物でもありません。

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