2024年 3月28日(木)
作成日:2020-12-17

優良中古物件を購入した私が実践した内見時のチェックポイント

建物をチェックするイメージ画像

数ある中古物件の中から気になった物件を見つけ、自分の目で現状を確認することはとても重要なことです。

事前に得た物件情報と現状が一致しているか確認することはもちろんですが、新たな発見もあります。
その発見が購入する大きなきっかけになることもあります。

今回は、私が実践した内見の際に押さえておきたい中古物件のチェックポイントについてお話します。

はじめに

私は建築関係のプロではなく、中古木造住宅の内見時にインターネット上の情報を実行してきた素人です。

そして、より良い中古物件を手に入れるためには内見時の判断が最も重要だと考え、確認すべき内容を精査し、納得した上で実践してきました。
しかし、プロから見れば調査内容が不十分で甘いところがあるかもしれません。

これらを踏まえ、あくまでも参考程度にお読みください。

中古物件の内見ではここをチェック!

建物のチェックポイントを示す画像

物件購入を決断してから良い物件を見極めるため、いろいろな情報を調べてきました。

築年数といった公表された数値も大事ですし、外装・内装といった見た目も大事です。

しかし本当に重要なのは、壁面・床面・天井といった目に見える表面的な状態ではなく、床下や天井裏といった普段目に触れない構造的なところが重要だと知りました。

永く住み続けることを考えると建物の構造がしっかりしていることが重要ですし、リフォームの際も費用を抑えることができます。
言い換えれば、表面的なところは比較的安価な修繕で対応できると言えます。

私が実践した『構造的な部分に絞ったチェックポイント』を中心に、図①~④について説明します。

チェックポイント① 基礎

POINT

・コンクリートのひび割れ(クラック)がどの程度か。

建物基礎のイメージ画像

微細なひびすらない状態がベストですが、数10年も雨風にさらされていると経年劣化によるひびも見られます。

その判断の目安は「幅0.3mm/深さ4mm」「1m以内に3つのひび割れ」であり、その数値未満であれば強度低下による早急な対応が求められる状態ではないとされています。

基礎全体(上下または左右)に走る明らかに異常な亀裂や、室内に傾きが感じられ建物の重量が一方向にかかる場合の基礎部分に亀裂がある場合は注意が必要です。

また、施工不良などによる原因も考えられるため、気になる方は専門家への調査依頼をお勧めします。

チェックポイント② 床および床下

POINT

・床材がプカプカしていた場合、根太に影響がないか。

・床下の過度な湿り気やカビ臭くないか。

・シロアリの存在を示す形跡はないか。

建物床下のイメージ画像

床がプカプカと軋む場合、床材にひびが入っていたり、合板の接着剤が劣化して薄板が浮いていることが考えられます。
その場合は床材を張り替える修繕で解消されます。

しかし、床材を支える根太(ねだ)が腐り、その部分が軋んでいる可能性もあります。

その場合は床材を剥がすか、床下に潜り込み目視による確認が必要になります。

当然ですが、内見時に床材を剥がすことはできません。
そのため、根太の間隔(303mmまたは455mm)から根太の位置を推測し、その上で軋んでいたら根太に問題がある可能性があります。

また、"床下点検口" がある場合はそこから床下の状況が確認できます。

さすがに内見時に潜って這いずり回ることは難しいので、点検口から床下を覗き「じめじめしていないか」「カビ臭くないか」「シロアリの通り道(蟻道)がないか」を確認します。

チェックポイント③ 壁および柱

POINT

・引き戸の立て付けがスムーズかどうか。

・壁を取り払うなどのリフォームが行われたか。

・シロアリの存在を示す形跡はないか。

建物骨組みのイメージ画像

最も簡単なチェックは、障子や襖、アルミサッシといった引き戸の立て付けの確認です。

「動きがスムーズではない」または「閉めたときに隙間ができる」場合、水平器などを利用し床や柱が傾いていないか確認します。

壁の内側については目視できないですし専門的な知識が必要になります。

同行された担当者に「増改築が行われたか」「売主が自らリフォームを行っていないか」を確認してみるのも手かと思います。

これは私自身目撃したことですが、和室の柱といった木部が剝き出しなっているところや水回りなどで蟻道が見つかる場合があります。

床下だけではなく、明るい生活スペースでも見られるため、死角になるところも注意して確認したほうが良さそうです。

チェックポイント④ 天井

POINT

・天井材または天井付近の壁のシミ。

・天井裏に配管がある場合、水漏れなどのトラブルはないか。

雨染みのある天井のイメージ画像

屋根を支える土台の状況を目視することは難しいので、天井のシミで判断するしかありません。

可能であれば、"天袋" や "天井点検口" から屋根裏を確認し、屋根の土台や雨漏りの状況を確認したいところです。

私の場合、どの物件であれ購入後に業者による屋根の修繕を考えていたため、屋根を支える土台に問題がなければシミの大小は気になりませんでした。

また、2階に水回り(風呂・トイレなど)が設置され1階天井にシミがあった場合、天井裏の配管に問題がないか売主や担当者に確認してみると良いでしょう。

番外編:お役立ちアイテム

メジャー
出入口の幅や部屋の四隅、天井までの高さなど事前に測っておくと、引っ越しの際の荷物の搬入まで考慮できるので携帯していると便利です。

水平器・ビー玉
床の傾きを目視できるので必須です。
私の場合、水平器は100円ショップで購入したものを使用していますが、大まかな計測ができればよいのでこれで十分です。
また、複数のビー玉を部屋の中央に置き、それらがどの方向に流れるかで傾き具合を把握することができます。

LEDライト
床下や天井裏を覗く際に必要になります。
携帯電話のライトでも確認できますが、広角に照らし出すライトだとより広く奥まで見渡せます。
こちらはホームセンターにて1000円ぐらいで購入したものを愛用しています。

LEDワークライト
LEDワークライト

カメラ
画像に収めることで内見後に自宅でじっくり確認でき、他者に確認してもらう際にも利用できます。

スリッパ
物件案内時に用意されていることがほとんどでした。
もしもに備え、事前の準備をお勧めします。建物内は思いのほか埃っぽくスリッパがないと汚れることは必至です。

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